FIFAが2026年のワールドカップから、出場枠を48カ国に拡大することを決めました。
各大陸の出場枠や本大会の大会方式など、気になる点を徒然と。
まずFIFAのインファンティノ会長は今回の決定を「サッカーは欧州や南米のものではない。21世紀のW杯をつくらなければ」と話しています。大陸別の割り当て案は、それを具現化するものとなっています。
出場枠は?!
全体で32から48に増やすことで。
✔ ヨーロッパ:16か国
✔ アフリカ:9.5か国
✔ アジア:8.5か国
✔ 南米:6.5カ国
✔ 北中米カリブ海:6.5か国
✔ オセアニア:1か国
という割り当てになります。
(0.5は大陸間プレーオフで争われる出場枠)。
増加分は過去20大会で優勝経験を持つ欧州(11回)と南米(9回)以外の大陸に手厚く振り分けられています。競技の世界的普及を背景に、前回14年ブラジル大会で出場4チームが1勝もできず敗退したアジアは現行の4.5枠からプレーオフ枠を除いても8枠まで増え、5から9のアフリカ、3.5から6に増加する北中米カリブ海も出場枠はほぼ倍増です。
今回の案は、FIFAのインファンティノ会長と6人の各大陸連盟会長が決めたといわれています。欧州サッカー連盟(UEFA)は3枠増の16枠ですが、これは希望通りだとして、チェフェリン会長は「フェアだ」と言っていると伝えられています。
2026W杯の大会方式
48カ国での大会方式は、1次リーグを3チームずつ16組に分けて行い、各組上位2チームの計32チームが決勝トーナメントに進出。
現行方式は決勝まで最大7試合(グループステージ3試合+決勝トーナメント4試合)だが、これは参加国数が増えても変化なしとなります(グループステージ2試合+決勝トーナメント5試合)。
(追記)
4チーム×8組の現行の1次リーグでは、公平性を保つために最終節が同日の同時刻に開催でしたが、3チームでは1チームだけ最終戦の条件が異なるため、FIFAは1次LからPK戦採用を考えているようです。90分間以内の勝利で勝ち点3、PK戦勝ちで同2とする案も出ている模様。「優勝まで最多7試合は変わらない」と主張したインファンティノ会長は、26年大会方式の決定は24年まで待てるとしているようです。
そのため試合数増による出場国への負担は増えない一方で、W杯全体の試合数は「64」から「80」に増えるため、大会全体の収入は増えることが予想されます。
批判もある。。。
しかしその一報で、欧州では反発の声が出ています。出場枠増はメリットばかりに思えますが「大会の質が低下する」という懸念点があります。
また3チームによる1次リーグではアッサリ2試合で終わる可能性も高くなります。ワールドカップに出やすくなると喜べる一方、こっちの方が正しい見方な気がします。
弱いアジア勢にとって、世界トップレベルの国と真剣勝負できるチャンスはワールドカップくらいしかありません。
今までは最低でも予選グループで3試合あり、且つ必ず強い国が1カ国はいました。だからこそ将来へのビジョンを描きやすかったですが、これが2チームとしか戦えず、その相手がブラジルやスペインといったトップの国でない場合、自分たちの世界における立ち位置が全く分からないまま大会が終わってしまうことも十分にあり得ます。それで本当にいいのかなと。。。
これからのFIFAの同行には物凄く興味があります。単なる金儲けに走るのか?!質の維持に務める何かしらの方法を編み出すのか?!
2026年まで、あと10年。遠いようであっという間な気がします。