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【eスポーツ】とは?オリンピックとの関係や賞金について

今や世界中から熱い視線が注がれるようになった「eスポーツ」。現在、最もその動向が注目されるコンテンツです。

日本でもその人気は高まりつつあり、今後も新しいゲームの楽しみ方として広まっていくと思われます。

本記事では、eスポーツの魅力や特徴をまとめて、わかりやすく紹介します。

eスポーツとは?

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eスポーツとは「Electronic Sports(エレクトロニック・スポーツ)」の略称で、ゲームを使ってその実力を競い合うスポーツ競技のことを意味します。

広義の意味では電子機器を使用した娯楽、競技、スポーツ全般を指すものとされ、2000年ごろからその名称が使われるようになりました。

現在では日本を含めた世界中でeスポーツ競技の普及が進み、大会の開催や関連イベントの実施などによってさまざまな経済効果を生み出しています。

eスポーツのプロとして活躍する選手も増えてきていて、今やeスポーツを中心とした仕事も成立するまでに至っているのです。

これまでにない新たなスポーツのひとつとして、eスポーツの発展にはこれからも期待が集まるでしょう。

eスポーツ協会とeスポーツ連合の関係性

日本eスポーツ連合は、次の3団体が合併して誕生した組織です。

・一般社団法人日本eスポーツ協会
・一般社団法人e-sports促進機構
・一般社団法人日本eスポーツ連盟

これまで別々の組織だったものが、1つにまとまった形になっています。

eスポーツとはスポーツか?

一方で、デジタルゲームの中で行われる競技であることから「eスポーツとはスポーツか?」という疑問を持つ方も多いです。

実際に株式会社クロス・マーケティングが行ったeスポーツに関する調査(2019年版)によると、「eスポーツをスポーツだと思うか」という問いに対して、

・まったくそう思わない:39.8%
・あまりそう思わない:40.6%

という結果になりました。

回答者の年齢が高くなるほどにその割合は増え、50代以上では実に9割の方々がeスポーツをスポーツと思えないとしています。

しかし、スポーツをフィジカル的な運動だけに限定するのではなく、個人の能力を競い合う試合として考えることができれば、eスポーツもまたスポーツの1種になるでしょう。

そもそも「Sports」という言葉の語源は、ラテン語で「気晴らし」「遊ぶ」「楽しむ」などの意味を持つ「deportare」にあるとされています。

つまり、その行為を通じて遊ぶ・楽しむことができるものは、1種のスポーツと捉えることができるのではないでしょうか。

まだeスポーツがスポーツとして全体的に認められているわけではありませんが、そういった認識の変化も今後に期待されるでしょう。

eスポーツとオリンピックの関係は?

eスポーツは、「オリンピックの正式種目に採用されるのでは?」という点でも注目を集めています。

eスポーツの競技人口は世界で爆発的な増加を記録していて、2018年時点でゴルフよりも多く、テニスと変わらない規模にまで成長しているのです。

オリンピックの正式種目に認定される条件である「男子:75カ国以上かつ4大陸以上」「女子:40カ国以上かつ3大陸以上」で実施されるという要件もクリアしている可能性があるので、今後は本格的な採用の動きが見られるかもしれません。

2020年には、東京オリンピックに合わせて日本でeスポーツの世界大会「Intel Extreme Masters(Intel World Open)」が開催される予定でした。

新型コロナウィルスによって延期を余儀なくされましたが、もしこのeスポーツ大会が実現されていたとしたら、オリンピックとのさまざまなコラボが見られたかもしれません。

このようにeスポーツは、オリンピックと深い関係性を結び始めています。

将来的にはオリンピック競技の有力な候補として、eスポーツが選ばれる日が来るかもしれません。

eスポーツがオリンピックの正式種目になる可能性はある?

eスポーツはオリンピックの正式種目になる可能性が示唆されていますが、現段階で具体的な話は進んでいません。

次回の2024年パリオリンピックでの採用に期待がされますが、実際にどうなるのかはまだ不明です。

一方で、オリンピックに選ばれるための準備は着々と進んでいると言えます。

たとえば2018年には、国際オリンピック委員会(IOC)と国際スポーツ連盟機構(GAISF)がeスポーツフォーラムを開催しました。

これをきっかけにしてeスポーツがオリンピックに採用されることにはなりませんでしたが、「Esports Liaison Group」の設立や引き続きの関係強化が提言されたので、オリンピックに一歩近づいたと言えるでしょう。

また、2018年に開催された「第18回アジア競技大会」のエキシビジョン戦では、eスポーツが公開種目として採用されました。

デモンストレーション競技に選ばれたeスポーツは注目を集め、日本からも選考会を勝ち抜いた2人のプロ選手が参加して金メダルを獲得しています。

さらにアジア競技大会は、2022年の大会でeスポーツを正式種目に採用すると発表しました。

予定通りに開催されれば、世界規模でeスポーツが競われることになり、さらなる普及と発展が進められるでしょう。

このような状況から、eスポーツがオリンピックの正式種目になる可能性は少しずつ高まっていると考えられます。

eスポーツのメリットとデメリットは?

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eスポーツのメリット

eスポーツは、誰でも気軽に参加できるのが最大のメリットと言えます。

年齢や性別、住んでいる地域などを問わないので、やる気さえあれば誰でもeスポーツに参加することができます。

eスポーツのデメリット

eスポーツの競技として採用されるゲームソフトは、時代によって変化する可能性があり、対象タイトルが時代によって変化するのがデメリットと言えます。

そのため長い時間をかけてeスポーツの練習をしたのに、主流が新しい別のゲームに移ってしまうということも考えられるのです。

eスポーツの賞金はどのくらい?

eスポーツは世界中で大会が開かれていて、優勝者や上位入賞者に対しては賞金が贈られています。

この賞金獲得を目指して、世界中のeスポーツプレイヤーが切磋琢磨しているのです。

日本国内でも多くの大会が開催され、数万〜数百万の賞金が相場になっています。

大会によっては賞金総額が1億円を超えるケースもあり、eスポーツ大会の規模の拡大が見受けられるでしょう。

一方で、世界のeスポーツでは優勝者に数億円の賞金が贈られた例もあり、賞金総額も数十億円に達するケースが増えています。

日本と比較すると賞金の相場は圧倒的に高く、世界大会に出場して入賞することが多くのeスポーツプレイヤーの夢になることでしょう。

eスポーツの種類別の賞金額は?

基本的にeスポーツの賞金は、それぞれの大会ごとに異なります。

FPS・TPSゲームの賞金額

銃などの武器を用いて相手を倒すFPSやTPSのゲームは、世界中で人気なため賞金総額が高くなるケースが多いです。

たとえば日本でも人気のTPS「フォートナイト 」は、「Fortnite World Cup」という大会で1位のプレイヤーに約300万ドル(約3億2,500万円)の賞金を提供しています。

賞金総額も3,000万ドル(約32億4800万円)という破格の設定で、世界中のプレイヤーからの注目を集めました。

マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ(MOBA)の賞金額

マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ(MOBA)も、世界規模での人気を誇るeスポーツであるため、その賞金総額も多額になります。

たとえば人気MOBA「DOTA2」の大会「The International 2018」では、1位のプレイヤーに約1122万ドル(約12億1500万円)、賞金総額に2,500万ドル以上(27億円以上)という実績があるのです。

DOTA2はeスポーツ大会の歴代最高賞金総額を更新し続けていることでも有名で、これからもその規模の拡大が楽しみにされています。

日本でも根強い人気を獲得している格闘ゲームも、高い賞金を設定したeスポーツの世界大会を開いています。

近年も人気ゲームの「鉄拳 7」が「TEKKEN World Tour 2019」を開催し、賞金総額185万ドル(約2,000万円)以上を記録しました。

eスポーツの大会とは?どのようなものがあるの?

現在eスポーツは多くの大会を開催していて、分類すると以下のようなものになります。

・世界大会
・日本国内限定の大会(全国都道府県対抗eスポーツ選手権など)
・地域密着型の大会(地方の小さなイベントなど)
・完全招待性の大会(プロプレイヤー限定の大会など)
・高校生限定の大会(全国高校eスポーツ選手権など)
・女性限定の大会
・スマホタイトルに絞った大会など

基本的にeスポーツの大会は、ゲームタイトルや参加条件ごとに分けて開催されます。

たとえばストリートファイターの世界大会や、高校生だけが参加できる大会(ゲームタイトルは複数)などがあります。

全てのプレイヤーに参加権利がある大会もあれば、実力のあるプロしか参加できない大会や、女性限定など特定の条件が設けられた大会もあります。

大会ごとに概要が異なるため、参加予定の大会の内容を事前にチェックしておく必要があります。

eスポーツ大会の参加方法は?

eスポーツ大会への参加方法は、それぞれの大会ごとに設定されています。

公式ホームページからエントリーを行うこともあれば、JCGやESL Playのような専用プラットフォームを経由して出場手続きを取ることもあります。

eスポーツ大会の概要には出場方法の他に、年齢制限や出場条件が設定されていることもあります。

たとえば、”大会開催日までに満〇〇歳になっている”・”日本国籍を持っていて公的書類を提出できる”などが、参加の条件として提示されることがあります。

eスポーツ大会の観戦方法は?

eスポーツの大会は、参加するだけでなく観戦して楽しむこともできます。

観戦方法には大きく分けてオンラインとオフラインの2種類があり、オンラインの場合にはYouTubeやTwitchなどの動画サイトを経由して視聴する方法が基本です。

オフラインの場合には直接eスポーツ大会が開催されている場所に出向き、観客席で観戦することになります。

事前予約が必要だったり、交通費や入場料などが発生したりする場合があるので、大会のホームページなどで詳細を確認しておきましょう。

さいごに:eスポーツは誰でもできる!ルールを知って楽しくプレイしよう

eスポーツは、誰でも気軽に始められる新しいスポーツの形です。

少しでも興味のあるゲームがあるのなら、この機会にeスポーツ競技として触れてみてはいかがでしょうか。