駅伝・マラソン

【2023 箱根駅伝】青学の目標「10年以内に10時間40分を切る」はどうしたら達成できる?!

2022年元旦の第98回箱根駅伝から一夜明けた4日に、青学の原晋監督は、メディアに対し

「まだまだこんなもんじゃない。10年以内に10時間40分は切る」

と新たな高い目標を口にしました。

本気記事では、記録面からそれが可能かどうか検証します。

原監督新たな目標「10年以内に10時間40分切る」

原監督は「大きなブレーキなく無事ゴールできたことはうれしく思う。ずいぶん成長してくれた10人の学生たちに改めてお礼を言いたい。強くなったな、お前たち」と感情を込めた。

それでも、向上心は尽きることはない。来年への課題を問われると「4、5、6、7、8区は改善の余地がある。5人で1分半を縮める。出場した10人のうち8人が残るのだから、決して難しくない」と指摘した上で、「体力的なものなど成長できる1年だと思う。中身を大切にして『青山メソッド』を継続的に行っていく」と語った。

今大会で10時間43分42秒の大会新記録で2年ぶりの総合優勝を達成したが、野望はさらに高い。「10年以内に10時間30分台にさせる。私の退職するまでまだ13年あるので、それまでにやっていきたい」と抱負を語った。

箱根駅伝への熱い思いも口にした。「箱根駅伝はマラソン選手を育成できる。最初の5キロを14分15秒でおしていけるような世界に活躍できる選手を育てたい」と意欲を口にした。

引用:6度目総合V青学大・原監督新たな目標「10年以内に10時間40分切る」 | 日刊スポーツ

記録面から検証

区間記録
2020
2022
総合
10:45:23
10:43:42
1区
吉居大和②
60分40秒
吉田圭太③
61分31秒
志貴勇斗②
61分25秒
2区
ヴィンセント②
65分49秒
相澤晃④
65分57秒
岸本大紀①
67分03秒
近藤幸太郎③
67分09秒
3区
ヴィンセント①
59分25秒
丹所健③
60分55秒
鈴木塁人④
61分32秒
太田蒼生①
61分00秒
4区
吉田祐也④
60分30秒
吉田祐也④
60分30秒
飯田貴之④
61分26秒
5区
宮下隼人②
70分25秒
飯田貴之②
70分40秒
若林宏樹①
70分46秒
6区
館澤亨次④
57分17秒
谷野航平④
58分18秒
髙橋勇輝④
59分03秒
7区
阿部弘輝④
61分40秒
中村友哉④
63分23秒
岸本大紀③
62分39秒
8区
小松陽平④
63分49秒
岩見秀哉③
64分25秒
佐藤一世②
64分49秒
9区
中村唯翔③
67分15秒
神林勇太③
68分13秒
中村唯翔③
67分15秒
10区
中倉啓敦③
67分50秒
湯原慶吾②
69分48秒
中倉啓敦③
67分50秒

原監督は「4、5、6、7、8区は改善の余地がある」と言っています。2022年大会の場合、それぞれ区間記録との差は

・4区:56秒
・5区:21秒
・6区:106秒
・7区:59秒
・8区:60秒

全部足すと、5分2秒になります。

2022年大会は、10時間43分42秒だったため、たしかにこの5区間が区間記録に近い数字を出せば40分切はできます。

ただそれは、他の5区間も含めすべての区間で区間記録に近いタイムで走破する!ということになります。

シューズの進歩もあり、記録はどんどん短縮していますので、いまの区間記録は更なる更新が想定されますが、それでも凄いことを目指していることがわかります。

さいごに:10時間40分切は可能か?!

原監督は出来ないことは言わないと思います。

来年以降、記録短縮については自信があると思われます。2022年大会は圧倒的な力を見せつけましたが、更に強い青学が誕生するかと思うと楽しみです。