2017/3/12 更新
日本陸上界にとって、絶対復活して欲しいマラソン。東京オリンピックまで、時間はあるようでないです。ここから新たなスターが誕生して欲しいと切に願います。
そんな2017年は、8月にロンドンで世界陸上です。マラソンにとっては真夏の酷暑の大会にはなりにくそうで、高速のレース展開が予想されますが、日本代表ランナーにはメダル争いに食い込んでもらいたいです。
今回はロンドン世界陸上の代表は誰になるか、選考会とレース出場者から、有力候補を検討してみたいと思います。
それでは、どうぞ〜〜!!
Contents
ロンドン世界陸上 代表選考基準
日本陸連が定める代表派遣基準は・・・
まず即内定条件として、下記①②を両方満たすこと。
①
✔ 福岡国際マラソン
✔ 東京マラソン
✔ びわ湖毎日マラソン
で日本人1位
②
派遣設定記録である、2時間07分00秒以内で走る(※有効期間は2016年1月1日から)
次に内定が3人でなかったときの、選考条件ですが。
✔ 福岡国際マラソン
✔ 東京マラソン
✔ びわ湖毎日マラソン
で日本人3位以内
✔ 別府大分毎日マラソン
で日本人1位
上記対象者の中で、
✔ タイム
✔ 順位
✔ レース展開
✔ タイム差
✔ 気象条件
を総合的に判断し、ロンドン世界陸上で活躍が期待できる選手を陸連選考会にて選ぶ。
選考レースに複数参加することは認められているが、2回目以降は内定条件を満たさないと評価の対象とはならない。
ロンドン世界陸上
開催要項
日程:2017年8月4日~13日
選考会
福岡国際マラソン
引用:福岡国際マラソン公式HP
開催要項
日程:2016年12月4日
主な招待選手
結果
別府大分毎日マラソン
日程:2017年2月5日
主な招待選手
結果
ロンドンオリンピック6位の中本が2時間9分秒32秒でマラソン初優勝を果たしました。これでロンドン世界陸上の選考基準に乗りました。それも結構有力候補です。
前半はじーと我慢するいつもの中本のレースプラン。そして勝負どころでは、しっかりと対応しラストスパートも冷静にキレのある走りでした。これは相当評価が高い内容だと思います。
>>中本健太郎14回目で初V「楽しみ」世界陸上名乗り
東京マラソン
引用:東京マラソン公式HP
開催要項
日程:2017年2月26日
賞金
東京マラソンはワールドマラソンメジャーズシリーズも兼ねているため、賞金が他の大会に比べて破格です。
✔ 1位 11,000,000 円
✔ 2位 4,000,000 円
✔ 3位 2,000,000 円
✔ 4位 1,000,000 円
✔ 5位 750,000 円
✔ 6位 500,000 円
✔ 7位 400,000 円
✔ 8位 300,000 円
✔ 9位 200,000 円
✔ 10位 100,000 円
世界記録:30,000,000円(1位のみ)
日本記録: 5,000,000円(国内1位のみ)
大会記録: 3,000,000円(1位のみ)
ペースメーカーに佐藤悠基が。ビックリです。これ結構異例です。ちなみに女子のペースメーカーに宇賀地の名前も。
>>五輪代表の佐藤悠基が東京マラソンのペースメーカー
今回からコースを一新。ラストの坂、海風をなくし、記録が出やすい位コースに変更。更に、世界記録を目指すレースにするたため、キロ2分54秒程度で行くとのこと。これは凄いことになりそうです。
17年ロンドン世界陸上選考を兼ねた東京マラソンで、大会史上最速のペースメーカーが導入されることが25日、決まった。世界記録(2時間2分57秒)更新を狙うキプサング(ケニア)らをターゲットに、1キロ2分54〜55秒のペースで30キロまで先導する。早野忠昭レースディレクターは「できることをやりたい。(終盤の起伏を減らしたコース変更による)高速レース化を何より示すのが、世界記録への挑戦」と話した。
日本勢がついていくのは現実的に不可能なペースだが、早野ディレクターは“副産物”にも期待している。今大会には、招待選手の服部勇馬(23)=トヨタ自動車=ら20年東京五輪を目指す若手も多く参戦する。「今は出ることに必死になっているが、(海外勢が世界記録を狙う姿で)日本人にもいい影響があればいい。(2時間)3分台、4分台を目の前で見られれば、良しというふうになるんじゃないか」と願った。
引用:https://news.biglobe.ne.jp/sports/0225/sph_170225_3194247805.html
>>ケニアのキプサング、「東京マラソンで世界新狙う」
>>2時間2分50秒キプサング東京マラソンで限界挑戦
主な招待選手
下田の欠場が決まりました。残念です。
>>青学大・下田が右膝痛で東京マラソンを欠場
結果
レース内容はこちらに書きました。
関連記事:2017東京マラソン。コース変更吉!好記録連発!
びわ湖毎日マラソン
開催要項
日程:2017年3月5日
主な招待選手
結果
期待の一色は脱水状態で無念の途中棄権。村澤は30kmまでは快調でしたが、それ以降はガス欠。リオ代表の佐々木・石川は、絶好の気象条件の中でも去年ほどのタイムでは走れず。全体的に物凄く低調で終わりました。。。先週の東京に比べたらホントに残念な結果です。
選考レース結果まとめ
・福岡 3位 川内優輝 2:09:11
・福岡 4位 園田 隼 2:10:40
・福岡10位 前田和浩 2:12:19
・別大 1位 中本健太郎 2:09:32
・東京 8位 井上大仁 2:08:22
・東京10位 山本浩之 2:09:12
・東京11位 設楽悠太 2:09:27
・びわ湖4位 佐々木悟 2:10:10
・びわ湖5位 松村康平 2:11:04
・びわ湖6位 石川末廣 2:11:05
福岡・別大終了後、川内・中本がほぼ内定をゲットしたのではないかと思っていましたが、ここにきて東京で井上が快走。タイムでは一躍選考レースのトップに。ただ記録がでるレース大会と優勝争いに全く絡んでないので、どういう評価になるか・・・
個人的には川内は選んで欲しいです。福岡では怪我持ちながら相変わらずの勝負強さもでました。強烈なメンタルの持ち主なので、何か起こすとしたら川内しか今のところいないと思います。そして中本も川内に引けをとらない有力候補に名乗りを上げました。レース内容が素晴らしいので外すのがもったいない。
代表争いという観点からみれば、東京が終わって、びわ湖のランナーには相当プレッシャーのかかった状態になったかと思われます。
と、思ったびわ湖ですが、物凄く低調に終わりました。出ている選手・気候などからもっと記録が出てよかったと思うのですが。。。
これで代表は、井上・川内・中本でしょうか?!選考・発表は3/17。
>>川内優輝、唯一の8分台の井上大仁が当確。3枠目は中本健太郎が有力。世陸マラソン代表|デイリー
女子
選考レース結果まとめ
2016年8月28日 北海道マラソン2016
1位 吉田香織 2時間32分33秒
2016年11月13日 第2回さいたま国際マラソン
5位 那須川瑞穂 2時間33分16秒
9位 吉田香織 2時間38分37秒
11位 小田切亜希 2時間45分56秒
2017年1月29日 第36回大阪国際女子マラソン
1位 重友梨佐 2時間24分22秒
2位 堀江美里 2時間25分44秒
3位 田中華絵 2時間26分19秒
2017年3月12日 名古屋ウィメンズマラソン2017
2位 安藤友香 2時間21分36秒
3位 清田真央 2時間23分47秒
名古屋で初マラソンとしては日本人トップとなるタイムを打ち出した、安藤が世界陸上代表も決めました。
大阪で「ネガティブスプリット」という日本陸連からの強化策を、期待に近い形で重友が優勝。代表に近いと思います。後1枠は、タイム的に名古屋2位の清田かな?!
世界陸上ロンドン大会、代表決定
マラソン日本代表🇯🇵
【男子】
井上大仁(MHPS)
川内優輝(埼玉県庁)
中本健太郎(安川電機)
【女子】
安藤友香(スズキ浜松AC)
重友梨佐(天満屋)
清田真央(スズキ浜松AC)
【補欠】
山本浩之(コニカミノルタ)
堀江美里(ノーリツ) pic.twitter.com/Sl0xpXPxor— JAAF(日本陸上競技連盟) (@jaaf_official) 2017年3月17日
【#世界陸上 】
安藤友香(スズキ浜松AC)
「積極的に挑戦していくことを1番に走れれば結果は自ずとついてくる。
自分が活躍することで色んな方々にもっとマラソンの魅力を感じてもらいたいし人々に勇気を与えられるような存在になりたい!」https://t.co/0kFtUWhU7c pic.twitter.com/9TR6duKqBb— JAAF(日本陸上競技連盟) (@jaaf_official) 2017年3月17日
男子も女子も順当に選出されました。まだまだアフリカ勢の世界TOPとは差があるかもしれませんが、今回は勝負して欲しいでうす。
もし、今回の選考でサプライズがあるとしたら、東京マラソンで中間地点を1時間1分55秒で通過するなど、積極果敢なレースを見せて、その後も垂れたものの、2時間9分27秒にまとめ、日本人3位に入った設楽悠太かなと思っていました。瀬古利彦リーダー(いつからリーダーとなったのか?!)も「マラソンのセンスは高い」と評価していましたが、「将来を見据えれば選びたいなという思いはあります。ただ、選考基準のなかで公平に選ぶとしたら、彼を選ぶことはできません。まだ若いので、2回目、3回目のマラソンで大きく成長することを我々は期待しています。自分で(日本代表を)手繰り寄せることが大切なので、甘やかしてはいけない。実力で世界選手権やオリンピックに行ってほしいと思います」と、選考基準に則り、冷静に判断していました。
>>マラソン男子3枠目「完成度で中本」|日刊
>>川内優輝が「メダル獲得の期待に応える」と決意表明|日刊
>>瀬古リーダー、設楽悠太に未練?選考基準で選べず「選びたい思いあったが」|デイリー
>>初マラソン日本最高のシンデレラガール安藤友香「メダルに挑戦する気持ちで」|デイリー
さいごに
東京オリンピックまでもう少し。復活日本マラソンをめちゃくちゃ期待します。