テニス

【2016全米オープン】ドロー発表。錦織はマレーの壁を破って欲しい!

※2016/9/4 更新

2016年の全米オープンのドローが決まりました。

一昨年の錦織は、4回戦で深夜二時半までラオニッチと戦い勝利し、準々決勝は同じく深夜まで戦いワウリンカも撃破。そして初めてのGS準決勝では、勢いに乗ってジョコビッチも撃破して、すげー喜んだものの、まさかの決勝でチリッチに敗戦。。。と、めちゃくちゃ盛り上がって、最後に消沈。そしてさぁ今回は優勝だ思った昨年は、まさかの1回戦負けでめちゃくちゃ落胆した大会。

今年最後のグランドスラム。是非錦織には悲願の優勝を目指して欲しいです。

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出典:WOWOW

最近のGSは、ずーとジョコビッチ・マレーなど決まった選手が優勝しています。ATPで次に新たな優勝者が生まれるとしたら、ラオニッチか錦織というのは世界で真っ当な見立てです。

GS優勝リピーターたるワウリンカ、デルポトロ、チリッチ以外の新顔として、BIG4直下のランキングに座り、安定的に好勝負を繰り返しているのは、客観的に言ってラオニッチと錦織です。

錦織圭はマレーの山に

さて今大会ですが、錦織は勝ち進んだ場合、準々決勝でマレーと当たるくじを引きました。う~〜ん、これはあまり面白くないです。最近の錦織はジョコビッチとマレーとやる時だけ、いつものようなテニスをさせてもらえません。できればワウリンカかナダルの山に入りたかった。50%の運がなかったです。。。

でもこの1点でドローを評価してはいけない気がします。5-8シード群の中で一番くじ運がよかったように見えるティエムの位置に錦織が入りたかったかというと、実はそうでもない。初戦がリオ五輪で辛勝したばかりのミルマン、そのあとには嵌れば怖いクエリー、R16ではデルポトロが控えています。対して、錦織のマレー戦までのモデルコースは、ベッカー、予選勝者、コールシュライバー、ゴフィンです。ティエムの相手の顔触れより怖さが少なくと思います。

今年1月にコールシュライバーと全豪1回戦で当たった時、メディアにはタフドローと書かれましたが、コールシュライバーは実力者だけど危険度が低いタイプです。こういうタイプっていますよ。例えばベルディヒ。キリオスとベルディヒ、どっちと当たるが嫌ですか?と質問されると、ランクは逆だけどキリオスの方が危険な気がします。そういう意味では、コールシュライバーも意外性の低い選手。ということで、今回の錦織のくじ運は悪くないと解釈。ベスト4に行きたいゲームプランと優勝したいゲームプランはそもそも別物、そう受け止めたいと思います。

では順当に行けばQFで当たるはずのマレーのドローはどうか?!

ジョコビッチが生涯グランドスラムを達成した今、モチベーションもそうですが、状態面も含め、マレーの方が優勝候補にふさわしいのではないかとの声も聞かれます。マレーには悲願の「世界ランク1位」というモチベーションがあります。彼自身言っていますが、今がキャリアピークとも表現できる充実ぶりです。

確かに今年のマレーの戦績、安定感を見る限り、この選手の生涯最高ランクが2位ではあってはならないという感覚はあります。正直、マレーとは早いラウンドで当たりなくない。で、探しました。錦織と当たる前にマレーが負けかねない相手。。。う〜〜ん、あまりいないです。今年マレーに数少ない黒星をマイアミでつけたディミトロフぐらいでしょうか。

そうです!ディミトロフがマレーに勝っちゃったりしたら、錦織の全米制覇の絵が急にくっきりします。錦織のロードは、ベッカー、予選勝者、コールシュライバー、ゴフィン、ディミトロフ、ワウリンカ(ティエム、デルポトロ)、ジョコビッチとなります。最後のジョコビッチというのがポイントです。ここがラオニッチとかチリッチはやめて欲しいです。悲願のGS初優勝はチャレンジャーであってこそ映えます。NHK地上波で、誰もが知っているナンバー1、ジョコビッチとやる!しかも実は、ジョコビッチは最高の状態ではない・・・はずです。これは行けます!!

と、めちゃくちゃ都合がよい願望で書きましたが、なくもないな〜〜と思っていただけたらいいです。

錦織のグランドスラム初制覇!皆さんで観ましょう!

錦織圭の試合はNHKで生中継。それ以外の試合はWOWOWで生中継。

(2016/9/4 追記)

全米オープン2週目突入

全米オープンも2週目の4回戦に突入しました。ここからベスト16の戦いです!

ジョコビッチ・マレー・ナダルといったBIG4の優勝候補から、ワウリンカ・錦織・ティエム・デルポトロといった注目戦が順調に残っている一方、優勝候補の1角だった第5シードのラオニッチは、2回戦でハリソンに敗れる波乱が起きました。上位10シードでは、第7シードのチリッチも、すでに敗れています。

上位10シードの4回戦の対戦カード

第1:N・ジョコビッチ(1位)VSK・エドモンド(84位)
第2:A・マレー(2位)VSディミトロフ(24位)
第3:S・ワウリンカ(3位)VSマルチェンコ(63位)
第4:R・ナダル(5位)VSL・プイユ(25位)
第6:錦織圭(7位)VSI・カルロビッチ(23位)
第8:D・ティエム(10位)VSデルポトロ(142位)
第9:ツォンガ(11位)VSJ・ソック(27位)
第10:G・モンフィス(12位)VSバグダティス(44位)

・・・以上のように、全試合上位10シードに、それ以外の選手が挑む図式になりました。注目カードになりそうなのが、ティエムvsデルポトロかと。

またリオ五輪で、デルポトロに1回戦負けを喫したジョコビッチですが、今大会では2回戦、3回戦は相手が棄権しており、ここにきて、運を味方につけてます。怪我の具合は気がかりですが、ジョコビッチの動向が優勝争いに影響してきそうです。

そして、錦織ですが、ベスト16の対戦相手は、カルロビッチに決まりました。カルロビッチは、身長210㎝、ビックサーバーの代表格の1人です。今大会は1回戦で、全米OP最多の61本のサービスエースを記録。好調の時のビックサーバーは本当にやっかいです。。。4回戦は相当厳しい試合になるかもしれません。両者のツアー対戦成績は、錦織の1勝2敗と、これまた分が悪いです。