2021年第97回大会は、全日本大学駅伝を制した駒澤大が最終区10区で大逆転劇を演じ、13年ぶり7度目の優勝を飾りました。
2位は創価大で52秒差。4分52秒差の3位は東洋大。往路12位と出遅れた前回王者の青学大は意地の復路優勝を果たし、4位まで挽回しました。
本記事は、気が早いですが、次回2022年第98回大会の行方を占ってみます。
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第98回(2022年)箱根駅伝 展望
第97大会終了時の、次回の優勝候補は4校かと思います。ただ今後新入生も入りますし、この年代は劇的な成長もありますので、直ぐに変わる可能性もあります。
優勝候補① 駒沢大学 | 連覇なるか?!
2020-21シーズン2冠を達成した駒澤大が、来年も優勝争いの中心になることは間違いないです。
絶対エースの田沢(2年→3年)が健在で、5区4位の鈴木(1年→2年)、6区で歴代3位の好記録で区間賞を獲得した花崎(3年→4年)と山区間も万全。
アンカーで劇的な逆転劇を演じた石川(3年→4年)、7区4位の花尾恭輔(1年→2年)、9区6位の山野(2年→3年)ら経験者が9人残ります。
唯一抜ける小林(4年→卒業)は、全日本大学駅伝でも箱根駅伝でも、いぶし銀の働きを見せましたが、穴は十分に埋まります。
2022年 駒澤大学戦力
1区:15位 1:03:47 白鳥哲汰①→②
2区:7位 1:07:27 田澤 廉②→③
4区:11位 1:04:09 酒井亮太②→③
5区:4位 1:12:44 鈴木芽吹①→②
6区:1位 57:36 花崎悠紀③→④
7区:4位 1:03:55 花尾恭輔①→②
8区:4位 1:04:48 佃 康平③→④
9区:6位 1:10:04 山野 力②→③
10区:1位 1:09:12 石川拓慎③→④
9人の経験者が残りました。その他にも、
青柿 響①→② 28.20.42
赤津勇進①→② 28.30.64
と、まだまだ戦力は充実しています。
優勝候補② 創価大学 | 雪辱なるか?!
2021年大会、4回目の出場の創価大は大金星を逃した。しかし、大健闘を演じました。
10区途中まで先頭を走った経験は大きな財産として残ります。
1区3位の福田、7区2位の原富、9区区間賞の石津と大活躍した3人の4年生は卒業してしまいますが、3区3位の葛西(2年→3年)、4区2位の嶋津(3年→4年)とロードに強い選手の存在は心強いです。
また、5区2位の三上(3年→4年)と6区7位の浜野(2年→3年)の山コンビは、駒大に負けていません。10区で悔しい思いをした小野寺(3年→4年)の奮起も期待されます。
2022年 創価大学戦力
2区:6位 1:07:18 ムルワ ②→③
3区:3位 1:02:41 葛西 潤②→③
4区:2位 1:02:49 嶋津雄大③→④
5区:2位 1:12:05 三上雄太③→④
6区:7位 58:49 濱野将基②→③
8区:8位 1:05:10 永井大育③→④
10区:20位 1:13:23 小野寺勇樹③→④
7人の経験者が残りました。その他にもまだまだ戦力は充実しています。
優勝候補③ 青山学院大学 | 覇権奪取なるか?!
2021年大会は。往路12位と大きく出遅れましたが、復路では前年覇者の意地と底力を見せつけました。
現時点で、覇権奪回の切り札は、岸本(2年→3年)。前々大会2区で1年生最高記録となる67分3秒と好走し、優勝に貢献しましたが、前回は股関節痛から復帰途上のため、登録メンバーから外れました。
「岸本2区」が優勝の重要ピースとなるのは自明の理です。
7区3位の近藤幸太郎、10区4位の中倉啓敦ら「岸本世代(2年→3年)」は選手層は厚いです。
9区で2位と好走した飯田(3年→4年)が、前々大会2位と好走した5区に戻ることが予想できます。6区3位と好走した高橋(3年→4年)もいるため、山区間に不安はありません。
2022年 青山学院大学戦力
2区:14位 1:08:29 中村唯翔②→③
3区:14位 1:04:48 湯原慶吾③→④
4区:4位 1:03:09 佐藤一世①→②
6区:3位 58:13 髙橋勇輝③→④
7区:3位 1:03:14 近藤幸太郎②→③
9区:2位 1:09:20 飯田貴之③→④
10区:4位 1:10:17 中倉啓敦②→③
7人の経験者が残りました。その他にも、
岸本大紀②→③ 28.32.33
関口雄大②→③ 28.56.09
目片将大②→③ 28.57.61
志貴勇斗①→② 29.01.62
脇田幸太朗②→③ 29.03.66
横田俊吾②→③ 29.03.99
大澤佑介②→③ 29.07.82
宮坂大器②→③ 29.10.82
山内健登①→②
と、まだまだ戦力は充実しています。
さいごに:他にも有力校はたくさんいる
他にも、3位の東洋大は2区4位の松山(1年→2年)、5区3位の宮下(3年→4年)と重要区間に頼れる選手がいます。往路を担う主力がレベルアップすれば往路優勝は十分に狙えます。往路を制し、復路逃げ切りのパターンに持ち込めば勝機ありです。
また、爆発力の東海大、安定感が持ち味の帝京大、1万メートル27分台コンビの「2枚看板」中谷(3年→4年)と太田(3年→4年)の早大が上位を伺う形になります。
前回、上位10人の1万PBの平均が全体2位だった明治は「速さ」に「強さ」が加われば、73年ぶりの劇的優勝の可能性が出てくるでしょうか。