陸上競技

【東京オリンピックの星】スプリンター「サニブラウン・アブデル・ハキーム」について。

いま、陸上短距離界で大・大・大注目の選手はサニブラウン選手です。

今回は、順調にステップアップしている「サニブラウン・アブデル・ハキーム」選手を紹介します。

サニブラウン選手とは?!

名前:サニブラウン・アブデル・ハキーム
生年月日:1999年3月6日 ※父はガーナ人、母は日本人
身長体重:188cm/83kg
出身中学・高校:城西大学附属城西中学校・高等学校
在学大学:フロリダ大学(2017年9月〜)
競技:100m・200m

【自己ベスト】
60m/6秒54(2019年3月) 日本タイ記録
100m/9秒97(2019年6月) 日本歴代1位
200m/20秒08(2019年6月) 日本歴代2位
※記録は2019年6月現在

2020年の東京オリンピックの100m・200m・4継で活躍が期待されるのが「サニブラウン」選手です。

ガーナ人の父と日本人の母を両親に持ち、福岡で育った日本育ちの日本ネイティブです。そして父親はガーナでサッカー選手の経験があり、母親はハードルでインターハイに出場した経歴を持っているアスリート一家です。

父親譲りの素晴らしいバネをもつ身体で、最初はサッカーをやっていましたが、小学3年生から陸上競技に取り組みだしました。

2014年(高校1年)

高校1年時は国体少年B100mを10秒45で制し、全国チャンピオンになりました。

そして、2015年1月にはダイヤモンドアスリートという陸連が設立した、東京オリンピックへ向けた育成システムに認定され、弱冠16歳で英才教育を受けることになります。

関連記事:東京オリンピックへ向けた、陸上競技のエリート育成システム「ダイヤモンドアスリート」とは?!

2015年(高校2年)

高校2年となった2015年の日本選手権では、3着と同タイム着差ありの100m2位、2着と同タイム着差なしの200m2位でになり、世界ユースと、世界陸上の日本代表に選出されました。

そして、まず2015年7月にコロンビアでおこなわれた世界ユースで、100m10秒28・200m20秒34と共に大会記録で優勝し、2冠を達成。

この時出した、200mタイムは日本高校新記録&日本歴代8位の記録です。それまでの高校記録は桐生が出した20秒41でしたので、一気に更新。ちなみにこの世界ユースの大会記録はウサイン・ボルトがユース時代にマークした20秒40。これってめちゃくちゃスゴイことです!!!!

ユースの世界記録は、同じくボルトが持っている20秒13。これは是非破って欲しい!

その勢いで出場した8月の世界選手権北京大会では、男子200mで準決勝に進出し、世間をあっと言わせました。

2016年(高校3年)

リオ五輪のある2016年は怪我で棒に振ることとなりました。。。

2017年(大学1年)

9月からアメリカのフロリダ大学に入学することが決まっており、練習拠点もフロリダ州ゲインズビルに移すことが発表されました。それまではオランダを練習拠点としています。

その時の記事がnumberから出ており、このオランダを拠点としたことが、その後の急成長のきっかけになったのかと思われます。

>>サニブラウンを甦らせた女子選手。「は? 経験のためにロンドン?」| Number Web
>>なぜサニブラウンはオランダ修行に?国の枠を越えて才能を集める強化策。| Number Web

日本選手権

前年は、怪我でシーズンを棒に振りましたが、2017年に大復活。下馬評を覆し、日本選手権では100m・200mの2冠を達成しました。

関連記事:100m・200mの代表争いは激戦!2017日本選手権開幕!

世界選手権

日本選手権の2冠により、100mと200m、そして4継の代表に選出され出場します。

そして、なんとなんと、200mで決勝に進出。これはウサイン・ボルトが持つ決勝進出の最年少記録です。

(100m)
✔ 予 選 2組1着 10.05 準決勝進出
✔ 準決勝 1組6着 10.25 準決勝敗退

(200m)
✔ 予 選 1組2着 20.52 準決勝進出
✔ 準決勝 2組2着 20.43 決勝進出
✔ 決 勝   7位 20.63 

4x100mRは、200の準決勝で違和感を思えた足の故障で大事をとって、欠場の方向です。

関連記事:2017ロンドン世界陸上。激戦の100m・200m・4×100mR 結果速報。ボルトラストラン。日本選手は?!

>>【高野進の目】サニブラウン 別格のポテンシャル 進化すれば彼の時代来る
>>【朝原宣治の目】異変なく走れていれば面白い順位だったのでは

2018年(大学2年)

またもや怪我との戦いです。

5月、大学地区選手権男子200mの予選で右脚付け根を負傷。

その後、リハビリに専念し、ウェートトレーニングなどで地道に体を鍛え、怪我から8ヶ月後の室内大会でレースに復帰します。

2019年(大学3年)

日本人2人目の9秒台!

復帰戦は、2019年1月。陸上男子短距離室内大会60mに出場し、決勝を6秒62で制し、優勝で飾りました。

2019年3月には全米大学室内選手権の60mで、6秒54の日本タイ記録をマーク。続く4月のフロリダ大学競技会の男子100mで10秒06をマークします。

そして調子を上げて挑んだ、5月11日の大学南東地区選手権の100m決勝で日本歴代2位となる9秒99を記録します。

日本人として桐生祥秀選手に次ぐ9秒台ランナーとなりました。

「正直、そんなに速く走っている感じはなかった。いつも通りの走りをして、フィニッシュした感じ。(9秒)99なんで誤差かな」。

日本記録も「そのうち切れるんじゃないですか」。

と、コメント。頼もしい限りです。

全米大学選手権決勝で日本新記録!9秒97

全米大学選手権決勝で、とうとう日本新記録「9秒97」を達成です!!

そしてその1時後に行われた200m決勝でも日本歴代2位20秒08の好記録!

日本選手権は圧巻の2冠

桐生との9秒台対決で注目を集めた日本選手権。

2017年に引き続いて、2冠を達成しました!

さいごに:サニブラウン・アブデル・ハキーム

サニブラウン・アブデル・ハキーム選手について、まとめてみました。2020年の東京五輪の時には、大学3年生の21歳になっています。

選手としては、最高の時期になっていることは、間違いないです。これからの活躍に期待しましょう!

※陸上男子100mの日本記録歴代10傑です。
※所属、日付は最初の記録達成時のもの

選手名 タイム 所属 日付
1 サニブラウン・ハキーム 9秒97 フロリダ大学 2019年6月
2 桐生祥秀 9秒98 東洋大学 2017年9月
3 伊藤浩司 10秒00 富士通 1998年12月
3 山縣亮太 10秒00 セイコー 2017年9月
5 朝原宣治 10秒02 大阪ガス 2001年7月
6 末続慎吾 10秒03 ミズノ 2003年5月
7 小池祐貴 10秒04 ANA 2019年5月
8 江里口匡史 10秒07 早稲田大学 2009年6月
8 多田修平 10秒07 関西学院大学 2017年9月
10 飯塚翔太 10秒08 ミズノ 2017年6月
10 ケンブリッジ飛鳥 10秒08 ナイキ 2017年6月